銀行などより融資を受けたいと考えている方は、事業計画書を作成する必要があります。融資担当の方は、提出された事業計画書を見て、融資していいのかを判断します。事業計画書を作成するには、押さえておくべきポイントがありますので、コツを押さえておけば、審査に通るような書類を作成することが可能です。これから新しく設立する会社なので、正確な情報やデータを記載しましょう。事業計画書の書き方について、ご説明致します。
目次
美容室を開業するため説得力がある事業計画書を作成
銀行より融資を受けるためには、説得力がある事業計画書を作成する必要があります。文章は、作成することが得意な方は問題ないですが、苦手な方にとっては上手く伝わらず、もどかしい思いをしたり、全く見向きもされない状況もありえます。一生懸命、事業計画書を作成したのに、何故通過しないんだと、絶望感を経験している方もいらっしゃるでしょう。
そこで、説得力がある事業計画書を作成するために、押さえておくべきポイントを、ご説明致します。ポイントをきちんと押さえた文章であれば、多少の言葉使いが下手であっても、説明をプラスするだけで、銀行の方にも納得してもらえるはずです。諦めないで何度も書き直して、説得力がある事業計画書を作成してみましょう。
1番大切なポイントは、未来を見据えた経営理念です。会社は将来発展して大きく成長していくんだという、姿勢が感じられるビジョンを、目標として明確に掲げておきましょう。
次にどのような市場ニーズに、どういったサービスを、どのようなターゲットに売っていくのか、具体的に説明をしておきます。例えば20代の女性、などという説明では、まだ具体性に乏しいので、20代のファッションに敏感な女性に、オフィスで清潔感を与える、ヘアスタイルを提案している、など詳細な説明をするといいでしょう。
又、銀行の場合は実績が必要になってきますので、今までの経験や会社の経歴なども記載しておきます。会社の得意な分野や強みなども、説得力があるアピールができているといいです。競合他社の分析も行い、サービスの違い、差別化できている点など説明します。
販売計画・利益計画・投資計画などの、数値計画を提示して、数値計画に対してどのような行動計画を立て、実践して売り上げを達成したか記載します。例えば「値引きクーポン券で、新規顧客獲得に成功」など、実際行われた行動も説明しましょう。
美容室の事業計画書ページ構成
銀行などから融資を受けるためには、融資担当の方が納得する、事業計画書ページを構成する必要があります。どの項目を何ページ目にもってくるか、迷うと思われますので、参考にできるページ構成を説明致します。美容室の事業を経営していくために、銀行が支援したくなるような、事業計画書ページを構成しましょう。
トップの事業計画書の表紙は、「美容室(店名)の事業計画書」などタイトルを入れ、開業する場所の住所と開業予定日、経営者の名前など記載しましょう。
2ページ目は、とても重要ですが「創業動機」を書きます。表紙をめくって最初のページの部分なので、融資担当の方も注目するページです。説得力がある創業動機を書きましょう。
3ページ目は、経営者の略歴を記載します。創業する際に融資を受ける説得力がある要素は、経験があるかどうかです。以前働いていたお店の経歴を、このページで説明しておきましょう。経験によって、何を身に付けることができたか、一緒に書いておくといいです。
4ページ目は、開業予定地と周辺地図を説明します。住所を記載して、地図はビジュアルが分かりやすいものがいいです。
5ページ目は、美容室で実施する、サービス内容を記載します。美容室メニューの価格・メニューのセールスポイント・サービスを提供するターゲット・実際実施する仕事のフロー・サービスの特徴を具体的に説明しておきます。
6ページ目は、仕入先を説明します。融資を受ける際に、発生する経費の部分にもなりますので、資金としてどれぐらいのお金が必要か、説明する箇所です。重要なページになりますので、仕入先の会社の説明や、取引形態をきちんと記載しておきましょう。
7ページ目は、競合他社と目標店を説明します。競合他社は、開業する美容室と競争になるお店を説明。目標店は開業する美容室が、目指しているお手本となる美容室です。お店の写真を載せ、特徴なども説明するといいでしょう。
8ページ目は、集客方法と販売方法です。お客さんを集客するために、具体的にどんな方法を使うのか説明します。例えば、インターネットや新聞広告など、手法を記載します。販売方法は、例えば友人ご紹介キャンペーンを展開し、紹介した人も紹介された友人も、10%割引にします、などです。
9ページ目は、必要な資金・資金調達方法を説明します。資金総額と資金出処などが、数字で一目で分かるようにします。
10ページ目は、事業3年計画の説明を記載します。美容室事業が成長して発展していくイメージを、融資担当の方が掴みやすいようにしましょう。売上・売上原価・売上総利益・経費・人件費・減価償却・営業外利益、費用・営業利益・経常利益・資金繰り表・返済計画表など、説明されているといいです。
11ページ目は、当年度の事業の見通しを記載します。営業利益はどれぐらいになる予定なのか、達成できる数字を記入します。
事業計画書の書き方の例なので、これに付け加えて、オリジナルの新規プランとなる、事業計画書を作成して下さい。
美容室の事業計画書をテンプレートで作成すると便利
いきなり説得力がある事業計画書を作成するのは、思っていたより難しいという印象を、もたれた方もいらっしゃるでしょう。ですが、そんな方には誰でも簡単に作成が可能な、便利なテンプレート集があります。テンプレートの項目に、必要な情報を入力していくだけで、初めての方でも事業計画書を作成することができます。
自動計算機能もついているので、数字を入力していくだけで、予算やかかってくる経費など、良く分かるページを作成できるでしょう。インターネットより無料でダウンロードできるものもありますし、Microsoftの事業計画書テンプレートなど、ソフトで提供されているものもあります。プリンターで、プリントすることもできます。
事業計画書を作成するのが苦手な方でも、テンプレートを使用することで、楽に作成できるので、おススメの方法です。
美容室の事業計画書を作成代行に頼む方法
事業計画書を自分で作成するのは自信が無い方、テンプレートを使用しても、説得力がある事業計画書を作れていない気がする方、現在の仕事が忙しいので、新規で開業する美容室の事業計画書を作成する余裕が無い方などは、作成代行に依頼する方法があります。
作成代行のプロなので、銀行などの融資が通りやすい事業計画書を、どの点を押さえて作成すればいいのか分かっています。
作成費用はそれなりにかかりますが、審査に確実に通せる、事業計画書を作成できるので、頼りになりますし、利用する価値もあるでしょう。審査を通すために、用意しなければいけない情報や数字を、アドバイスしてもらえるので、作成代行業者の指示に従って動けばよく、作成予算があれば楽な方法と言えるでしょう。
美容室の開業に補助金・助成金を申請するための事業計画書
資金を融資で集める方法もありますが、補助金・助成金を頂いて、美容室の運転資金に活かす方法があります。この制度は、起業家の方や、中小企業の方が、利用できる制度となっています。補助金・助成金を受けるためには、事業計画書を作成して、審査を通過させる必要があります。
審査が通りますと、国や地方公共団体、その他機関等より、支援のための資金が支給されます。支援された資金は返済しなくてもいいので、説得力がある事業計画書を作成して、なんとか審査に通せるといいでしょう。補助金・助成金は、美容室を経営していく上でも、本当に役立つ支援金となっています。
まとめ
美容室を開業するための事業計画書は、とても重要だということが、分かって頂けたのではないでしょうか?やはり事業計画書は、自分で頑張って作成するのが、一番いい方法と言えます。何故なら会社の方向性を改めて、社長が考える良い機会にもなるからです。ですがどうしても、作成が苦手な場合は、テンプレートを使用したり、代行業者に依頼して、事業計画書を作成してもいいでしょう。特に補助金・助成金は、返さなくてもいいお金なので、絶対通過できるような、事業計画書を作成できるといいです。