仮に無免許の美容師が施術をしていた場合は逮捕されるのでしょうか?これから美容師を目指す方や美容室を開業し、従業員を雇う可能性がある方はしっかりと把握しておきましょう。特に美容室の開業したいと考えている方は、美容師の果たすべき役割を再認識する必要がありそうです。今回は美容師が無免許だった場合にどのような処罰を受けることになるのかを紹介していきます。
目次
美容師が無免許だと逮捕される?
法律などの規制の整備が進んでいるため、少しずつ美容師への監視の目も厳しくなっているという背景があります。しかし、これまで無免許の美容師が施術をしていただけで逮捕されたケースはまだまだ少ない状況。
しかし、保健所への摘発によって無免許で施術をさせていた美容師への業務停止、実際に施術していた人が美容師免許を取れなくなったというケースはあるようです。いずれにせよ、美容師法という法律を違反している行為にも関わらず、逮捕に至らない理由はどこにあるのでしょうか?
無免許の美容師が施術をして逮捕される可能性がある理由
これまで紹介してきたように、無免許の美容師が施術を行ったとしても逮捕されづらいいという事実の背景には明確な理由があります。また、逮捕までは至らないながら、保健所への摘発によって業務停止に追い込まれるという事実にも、美容室を開業する際の手続きが深く関係していました。
人に対して危害を加えていない
刑法が適用され、個人が逮捕されるまでには罪名が必要になります。そして、これまで無免許の美容師が施術を行い、逮捕にまで至っているケースは怪我を負わせたという明確な事実が存在し、業務上過失傷害という罪名がついています。このように人を傷つけ、さらにその美容師が無免許という2つの法律違反がなければ、逮捕することができないという背景が存在しています。そのため、無免許の美容師が施術をしていただけでは逮捕までは至らないのです。
美容室の開業を管理する保健所の存在
美容室を開業した経験のある方や実際に計画されている方でなければなかなか触れない手続きとして、開業前の開設届の存在があります。保健所への届出が必要な開設届では、清潔な環境を保つために設備としっかりとした知識を備えた従業員がいることを検査されることになります。このように無免許の美容師が働いていないかというチェックは警察よりも保健所の管轄となるため、美容師法を違反した行為は逮捕に結びつきにくいということになります。その代わりに営業の許可を出す権限をもつ保健所へ摘発されることで、業務停止に追い込まれることになります。
逮捕がされる可能性もある。無免許の美容師による施術はNG
これまで紹介してきたように無免許の美容師が施術をしていたからといって、すぐに逮捕に至ることはありません。また、保健所にバレなければ業務停止になることもありません。
最近では少しずつ美容師法などの規制が見直され、問題のある経営を行う美容室も減ってきたとされていますが、まだまだ0にはほど遠いという現実があります。厚生労働省が認可した美容学校を卒業し、美容師国家試験の実技と筆記をクリアしてはじめて美容師免許を手にすることができます。また、技術力を高めるための講習と同じくらい衛生面への指導が行われるのも、美容学校の特徴でもあります。このように美容師とは、お客様へのサービスを行うために清潔な状態を整えるスキルがベースになり、その責任を担保するために保健所があると言えそうです。
まとめ
無免許の美容師が施術をしていただけでも逮捕される可能性はあります。しかし、これまで逮捕にまで至ったケースは人に怪我を負わせたという事実と重なっているものが多いのは事実ですです。しかし、美容室の経営者や美容師であれば、責任をもって美容師法を遵守するという決意が必要です。逮捕に至るケースは一握りと軽視せずに、無免許での施術は法律に触れるものとして排除していかなければならない問題として考える必要がありそうです。