美容室開業資金がゼロの場合は銀行や日本政策金融公庫から融資は受けられる? | FLIP! – フリーランス美容師向け面貸しメディア

美容室開業資金がゼロの場合は銀行や日本政策金融公庫から融資は受けられる?

自分で美容室を開業する際にまず必要になるのが資金です。美容室の開業に必要な資金は少なくとも1000万と言われており、その準備ができてはじめて出店が現実のものになってきます。ただし、1000万円という金額は普通に働いているだけで蓄えられる金額ではないため、融資を活用する方がほとんどです。今回は近いうちに美容室の開業を考えている方のために、融資を受けるための条件を紹介していきます。開業資金ゼロの場合でも、銀行や日本政策金融公庫から融資を受けることはできるのでしょうか?

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美容室開業資金ゼロでも融資を受けられる?

出典:https://www.flickr.com/

自己資金ゼロ、すなわち手持ちが全くない状態でも融資を受け、美容室の開業後に返済を始められるのでしょうか?多くの方は、人気さえ出てしまえば開業資金はゼロでも問題ないと思われがちですが、自己資金が全くない状態では融資を受けられる可能性はほぼないと言えるでしょう。また、仮にできたとしても、想像以上に大きな金額を返済に回す義務が生じてくるため、イメージしているような経営はできません。しかし、極力少ない自己資金で開業したい、また返済額を極力抑えたいという意識は大切です。自分の計画に併せ、融資を受ける方法についても検討しておきましょう。

美容室開業資金の調達を手伝う3つの機関

美容室の出店には少なくとも1000万円ほどの金額が必要になり、開業する前にいくら手元に残せるかは経営の肝と言っても過言ではありません。実は開業前の計画がまずかったがためにサロンの経営が傾き、廃業するというケースが多く、実際に店舗の営業をスタートする前に勝負はついているという事実があります。そこでまずは、代表的な融資をを行っている機関とその特徴を把握しておきましょう。活用する機関によって、手元に残せる金額と返済に回す金額が異なりますので、資金計画をたてる際にご活用ください。

公的機関である日本政策金融公庫

ほとんどの方がお金を貸している機関というと、銀行や消費者金融などの金融機関をイメージしがちですが、開業となると話は別です。日本という国の経済活動を維持、活性化していくためには、消費者の動きを活性化するだけでなく開業を推し進める必要もあります。その開業の支援を行っているのが、日本の公的機関として作られた日本政策金融公庫です。取り組みの一環として、新創業融資制度というものがあり、審査のハードルこそ高いものの無担保・無保証人でも貸出を行うという制度があるほどです。日本政策金融公庫の営利目的の金融機関ではないため、融資を受ける審査が厳しい分、利息が比較的小さく、開業後に返済に追われるというリスクを小さくしたい方のおすすめと言えます。

エリアに特化した地方自治体の起業支援

日本政策金融公庫よりも規模を小さくし、地域密着型の期間として各自治体の起業支援を活用することもできます。こちらも営利目的ではなく、地域経済の活性化を目的とした機関であるため、融資を受けるためのハードルが高く、利息などは抑えめという特徴があります。また、地域密着の機関である強みを活かし、開業を行うエリアの選定などにも精通しているという特徴もあります。ただし、日本政策金融公庫よりも財源に乏しく、景気にの動向に左右されやすい環境のため、限られた起業家にしか融資を行えない、融資をしている自治体自体が減少傾向にあるという背景もあります。

銀行などの金融機関

開業資金が限りなくゼロに近いという方に融資をする可能性が比較的高いのが、銀行などの金融機関でしょう。これまで紹介してきた日本政策金融公庫などの公的な機関とは違い、営利を目的とした機関であるため審査のハードルは比較的低いとされています。ただし、利息分が銀行などの金融機関の利益になるため、開業後に返済に追われるリスクが高いという注意点もあります。開業する前の資金計画に各銀行への返済額と完済するまでのプランニングも織り込んで置くことで、リスクを回避できるでしょう。

美容室の開業は融資を受けにくい?

冒頭で開業資金ゼロの状態では独立は難しいということをお伝えしましたが、手元にある資金はもちろんですが、美容室の置かれている環境も大きく起因しています。美容師としてサロンに勤めている方であれば察しはつくと思いますが、美容業界は非常に厳しい競争を強いられる環境でもあります。出店するサロンこそ増加していますが、廃業率は1年以内に60%、3年以内に9割とされており、各金融機関もこの事実を知らないわけがありません。他の業界では自己資金と融資金額の割合が1:2であれば、融資を受けられるとされていますが、美容室の場合はハードルが高くなるとイメージして置きましょう。一般的なシュミレーションでは、300万円の資金があれば600万円の資金が受けられ、開業資金の900万円を賄えるという図式になります。ただし、サロンの経営は競争率の高さや固定費の高さを考え、融資を受けられる金額は低くなると見込んでおいたほうが無難です。

どうすれば借りられる?美容室開業融資を得るまでの3つのステップ

一般的に必要な開業資金や融資をしている機関のイメージがついた後は、どのようなステップで融資を得られるのかを紹介していきます。特に公的機関である日本政策金融公庫や地方自治体の開業支援機関は、経営者の経歴から事業の見通しまでをかなり厳しくチェックすると心得ておきましょう。ここでは、審査前に必要なる3つのステップとして「経歴書の提出」「開業資金の把握」「事業計画をもとにした経営」について紹介していきます。

経営者の人柄を見る経歴書

融資審査をする機関が、最初にチェックする項目が申込者の経歴です。言い換えてしまえば、履歴書のようなものですが、経営者になるにふさわしい人材かどうかを審査しています。これまでの経験から必要なスキルや実力を備えているかを確認し、その度量の応じて出資額の目処を付けていると言われています。持っているかどうかを判断します。技術力やマネジメント能力、開業する責任感などを問われることになりますので、アピールできる内容はもれなく盛り込みましょう。また、数年先に自分のサロンを経営したいというイメージをもたれている方は受賞歴などの分かりやすい成果を挙げておくこと、明らかにマイナス評価になるような行動を取らないことが今のうちからできる準備と言えるでしょう。

開業資金の把握

経歴書から人となりの確認をされた後は、いくら融資を受けたいのかという具体的な数字を提示することになります。この段階では、できるだけ正確な見積もりが必要になりますので、出店する場所は準備する備品、スタッフの人件費などの事業計画が完成していることになります。基本的に、どんなに美容師としての経験があったとしても、細かい見積もりを作成までは行えない方がほとんどですので、一度専門家の力を借りることになります。すでにサロンの経営をしている方、コンサルティングをしている方などの人脈を早いうちから構築しておければ、こういった時に強い味方になってくれるでしょう。

事業計画をもとにした経営

そして最後の段階で、事業計画が登場します。簡単に表現すれば、収支のシュミレーションとも言えるでしょう。しかし、ここで難しいのが未来の話を想定しなければいけないという点です。例えば、カット代やカラーリング代がいくらで、どのくらいのお客さんが来てくれて、いくらの売上があがるかといった、厳密に言えば根拠のない話をすることになります。そのため、ここでも専門家によるデータをもとにした想定をする必要があります。このエリアであれば、このくらいの売上が見込め、いくら返済に回せるかといった説得力が融資額を決めますので、ひとりで抱えないというイメージをもつと良いでしょう。

専門家を頼ると融資額が上がる?

融資に関する専門家と言われてもピンと来ない方がほとんどだと思いますが、一般的には税理士や中小企業診断士が力になってくれます。この手の専門家であれば、地域ごとの特色や業界の動向も考えながら、できるだけ経営が楽になるような計画を行ってくれます。そのため、相談料をかけず、自分だけのイメージで審査まで進まないほうが得策と言えます。融資額は交渉によるところが大きく、経営が安定するまで時間が必要な美容室の開業には、融資額が大きいに越したことはありません。あまり大きな資金を準備しようとしすぎると、その後の返済額の見通しが甘くなる懸念もありますので、第三者による冷静な目線を取り入れながら、慎重にすすめましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?融資を受ける際には、信用が重要になることをご理解いただけたのではないでしょうか。また、信頼を得た後も交渉によって、開業後の事業計画を有利にすることも可能です。ぜひ、まずは税理士や中小企業診断士などの専門家の力を借りて、適切な事業計画を作成していきましょう。開業資金がほぼゼロに近いという方は、どうやって経営を開始するかという点にも適切なアドバイスをくれるはずです。近い将来に美容室の開業を目指している方は、今のうちから実績を作り、経営を行うためのスキルを身につけておきましょう。その後、事業計画について専門家に任せるというイメージをもつと、成功する可能性もグッと高まってくるはずです。

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