売り上げによって給料が変動する美容師は、営業という仕事の中でも過酷な業種です。また、スタイリストやアシスタントでも給料が異なり、夢を持って美容師になったもののリアルな現実を体感してしまったという方もすくなくありません。今回は、美容師のお財布事情の中でも、貯金について紹介していきます。美容師は貯金をするべきなのかを美容師業界の慣習を交えて解説します。
目次
美容師は貯金をするべき3つの理由
誰でも大金を稼げるという保証があるわけではない美容師ですが、貯金をするべき理由から紹介していきます。一般的なお仕事であれば、貯金しておくのが当然だろうと思われるかもしれませんが、美容師という仕事は貯金をすべき理由についても少し事情が違います。
大きな夢を実現できる
美容師という仕事をしていれば、そのやりがいや過酷さから自分の美容室を設けたいと夢見る方も少なくありません。もちろん融資を受け、開業を考えた準備を短期間で行うこともできますが、美容室は自己資金で成功が決まると言われています。美容室を開業するだけでなく、その先の成功を夢見るのであれば、500万円以上の貯金は必要になります。
働けない期間を想定しておく
一日中立ちっぱなしで、お客様の声に耳を傾け続けるのが美容師の仕事の肝です。基本的に体力に自信のある方が美容師になりますが、体調を崩してしまう方も少なくありません。仕事を辞めずに療養し、復帰するためには貯金がなければなりません。もし、まったく貯金がなかった場合は、退職せざるを得なくなるでしょう。
ヘッドハンティングに備える
美容師としてサロンの顔となれれば、他からの引き抜きも少なくありません。美容師として働きながら、ヘッドハンティングの交渉を進めることもできますが、実際に勤め先が変わるタイミングでは無収入になる可能性もあります。新しい店舗の人員配置によって、予定していた勤務開始日が先延ばしになるようなリスクにも対応できる準備が必要です。
美容師は貯金をしなくてよい3つの理由
美容師という仕事の肝が自分に投資し、新しいサービスを考案し続けるものと考えた場合には、貯金をしなくてよいという結論に至ります。また、アシスタントや売り上げを見込めないスタイリストの給料を考慮すると、貯金なんてそもそもできないという考えになってしまう現実もあるようです。
貯金に回すほどの給料を見込めない
アシスタントは13万円、スタイリストは20万円くらいの給料が美容師のひとつの基準になります。土地柄にもよりますが、毎日クタクタになるまで働いているのに生活するので精一杯という方も少なくありません。それなりにオシャレな格好をしなければならない美容師には、生活費がかさんでしまう職業と言い換えることもできそうです。
新しい提案が売りになる
「美容師は自分に投資てしてこそ」というポジティブな考えから貯金はすべきではないという方もいます。お金のかかるファッションにかけられるすべてのお金をかけることで、お客様に喜んでもらえるサービスが提供できると考えれば、貯金がなくても安泰と言えます。また、絶対に給料を増やさなければならないというプレッシャーが成長を促すという効果も期待できそうです。
安定志向の美容師は危険
美容師の素質にまで立ち戻れば、安定的な収入を期待している方のほうが危険とも言えるでしょう。公務員などのように月々の給料から貯金額を計算するという算段は、美容師では通用しないと考えたほうが無難です。年功序列という体制ではなく、実力によって報酬が変わるという業界の体制を考えておくべきしょう。
まとめ
美容師は貯金をするべきなのか?という議論の背景には、美容師としての素質が深く関わっています。決して多いとは言えない給料からスタートし、自分はどうなっていきたいかというビジョンをもとに貯金するべきかしないべきかも別れます。いずれの選択を行うにしても、次第に給料が上がっていくという考え方では美容師としての大成はないと言えるでしょう。