美容室を開業して失敗する5つの理由・集客?資金? | FLIP! – フリーランス美容師向け面貸しメディア

美容室を開業して失敗する5つの理由・集客?資金?

将来もしくは近いうちに美容室を開業しようとイメージしていたり、具体的に計画している美容師の方も多いのではないでしょうか?「自分の技術で食べていけたら幸せ」と考え、資金の準備や物件の確保などの準備を経て、開業する方が多い美容室ですが、廃業に追い込まれている方も多いことにも着目しておきましょう。決してネガティブな事実を伝え、独立することを止めているわけではありませんが、経営においては「リスク管理から行う」という考え方も重要です。まずは、美容室を開業しても失敗してしまう理由から知っていきましょう。

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美容室開業のリアルな世界とは?

美容室の開業を計画されているみなさんは全国でどのくらいの方が経営に名乗りを上げ、廃業に追い込まれるかをご存知でしょうか?実は、現在23万軒ほどの美容室があり、年間1万軒の新規独立開業があるものの、8千軒は経営に失敗しているというデータがあります。さらに、独立後の生存率は1年目に約60%、2年目には約40%、3年目となると約30%という統計もあり、3軒に2軒の美容室が3年以内には廃業しています。このように、美容室の経営はライバルが多く、会社経営の中でも非常にシビアな世界ということを抑えておきましょう。そんな世界に飛び込むことをイメージし、考えられるリスクにどのように対処していくかという構想が必須と言えるでしょう。

技術だけではない?美容室が開業して失敗に追い込まれる5つの理由

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年間約1万軒の美容室が開業し、約8千軒の美容室が店を畳む理由は一言で表現してしまえばイメージの違いにあります。もともと美容師として多くの顧客を抱え、店舗の中で高い実績をあげた経験のある方がサロンの開業を考えますが、その技術だけでは生き残れません。表現を変えると、経営者として違った頭の使い方ができなかったことで、独立後に思ったような経営ができなかったとも言えるでしょう。

失敗の理由①経営感覚が乏しく収支バランスがとれていない

失敗の理由としてあげられるのが収支のバランスがとれていないことです。独立後からは当然ですが、スタッフから経営者へとポジションが変わります。そして、視点が変わることで大切にあるのは経営感覚です。自分がどのくらいの集客をし、どのくらい売上に貢献するかよりも、いくらの利益を上げるかが重要になります。利益をあげるためには、価格設定やサロンの回転率など体感しなければ分からないセンスが必要不可欠になります。

失敗の理由②集客が思いの外少ない

失敗の2つ目の理由として集客が少ないのが挙げられます。開業後に意外と多くの方が思ったよりも顧客を確保できないという悩みを抱えます。これももともと実績のある美容師が陥りがちな点ですが、顧客を甘く見積もり「自分が担当していたお客さんだから、開業すれば自分のお店に来てくれる」という勘違いをしてしまいます。顧客はひとりの美容師の技術よりも店舗の立地や雰囲気を気に入っている場合も少なくないと、開業後に思い知らされることになります。

失敗の理由③ライバルが多いエリアに店舗を借りた

これも経営者としてのセンスがものを言いますが、店舗を借りるエリアについても熟知しておく必要があります。仮に利益を多くとれる価格に設定していたとしても、近くのサロンよりも極端に高ければ新規顧客は見込めません。さらにおしゃれな街ほど多くの美容室が集まり、競争が激化するという点にも注意が必要です。

失敗の理由④サロンに特色がなく、リピーターにならない

美容室の開業は人生で何度もできるものではないため、ほとんどの方はノウハウを持ち合わせていません。さらに経営者としては当たり前の視点になりますが、お店のブランディングなどの特色の打ち出しに携わった経験のある美容師も限られています。そのため、どのようにサロンの魅力を市場に訴求していくかというプランニングのまずさを理由に生き残れない美容室がたくさんあります。

失敗の理由⑤独立後に体調を崩した

美容室の独立に失敗した理由として、体調を崩したためと答える経営者も少なくありません。経営者としての才能というよりも資質になりますが、体の丈夫さは必要不可欠と言えそうです。事実、日々の集客や売上の管理、融資を受けている場合の支払いなど、意識しなればいけない事柄が山のようにあります。さらに、そういった経営管理を行う時間もスタッフが揃うまでは営業時間内に行えないため、睡眠時間を削る必要も出てきます。こういった自分自身のスケジュールをシビアに行い、プレッシャーに耐えながら、体調管理を行うスキルも事業を失敗させないためのポイントです。

美容室の開業して失敗しないための5つのスキル

具体的に美容室を開業し、成功するためにはどのようなスキルが必要なのでしょうか?意外に思われるかもしれませんが、自分の技術に自信がある方ほど開業には不向きです。自分が美容師として売上をあげるよりも、簡単に利益をあげるかを考える必要があります。独立開業し、成功するためのスキルとして「流行を読む力」 「紹介を生み出すシステム」 「新規顧客を集客し続けるアイデア 」「力となる人材を獲得する人脈」「 利益を最大化するノウハウ」の5つを紹介します。

流行を読む力

さまざまな情報を分析し、流行を察知する力は美容室を開業後、軌道に乗せるために重要です。また、事業が安定し、成功の兆しを見せたとしても変化し続けなければいけないという点は、雇用されている立場の美容師にはない経営者ならではの難しさとも言えそうです。さらに美容室の開業にあたり難しいのは流行を読む力が、経営を始めない限り身につきにくいという点にあります。サロンに勤めており、その会社の規模が大きければ大きいほど専門的に流行を分析し、売上をあげるための方針を決める部署が存在します。そのため、なかなか自分の発想で新たなサービスを生み出せる美容師は限られてきます。

リピーターを定着させるアイデア

サロンの収支を安定させる上でリピーターの存在は非常に大きなものです。リピーターの割合が高ければ高いほど、収益が見通しやすく、積極的な投資も可能になります。ただし、美容室の経営は収支が安定するに至る前に経営が傾く場合がほとんどで、リピーターの定着が間に合わないことが大きな理由になります。また、美容師のしている段階では自分の抱えているお客さんがそのまま流れてくると考えがちですが、店舗を構える場所やサロンの雰囲気などを理由に、期待はずれとなるケースがほとんどです。

新規顧客を集客し続けるシステム

顧客としてリピーターの存在も重要ですが新規顧客を獲得し、常に循環させ続ける意識ももたなければなりません。新規顧客を効率的に集客しつづけるためには、紹介してくれたリピーターと新規顧客の双方に特典がなければなりません。実際に独立していない段階では「安くしてあげればいいんでしょ?」と安易に思われがちですがリピーターから決まった利益を見込めない分、収支が傾く懸念もあるためプライスダウンを決断するのもそう簡単ではありません。

力となる人材を獲得する人脈

顧客もさることながら、雇っているスタッフの循環も重要です。仮にエースと呼べるほどの美容師をひとり獲得できたとしても、人が動きやすい美容業界ではとどめ続けるのも一苦労です。例えば、もっと給料の高いサロンに引き抜かれるなんていうことも日常茶飯事です。また新たな人材を確保するためには、新人を育成するか他の店舗から獲得するかの2択になります。コスト面に気を配らなければならない経営者の立場では、費用を抑えようとするあまりサービスが停滞しがちです。また、リピーターを獲得するスキルにも影響がでてしまうため安く、良い人材を獲得するための人脈が必要不可欠です。人脈がなければサービスの質が低下し、事業が傾き始める理由のひとつにもなりえます。

利益を最大化するノウハウ

利益をどのように生み出していくかというプランニングも必要なスキルのひとつになります。例えば、店舗の回転率を考えた時に、カットやカラーリングだけで売上をとろうとすると、ひとりの顧客に対するサービス時間が長いため時間あたりの利益が停滞します。もちろんサービスの質によって売上が変動するため、時間だけを極端に短くするというアイデアも実行できません。そのため、カットやカラーリング以外で、いかに効率的に利益に結びつけるかというノウハウも美容室を成功させるために必要なスキルと言えるでしょう。

失敗しない!独立する際に踏むべき3つのステップ

ここまで開業した美容室が失敗する理由や成功させるために必要なスキルを紹介してきましたが、ここからはそういった理由を排除しながら、必要なスキルを身につけるためのステップを紹介していきます。失敗するリスクを最大限に回避するイメージづくりにもなりますので、具体的な計画のある方は見直しに活用しましょう。

サロンに勤めているうちから経営者の意識をもつ

美容室を開業する前段として大切な心得は、サロンに勤めているうちに身につける必要があります。具体的には、会社が決めている料金の内訳を知り、そのうちのどのくらいが利益となるかを分析することです。美容師として勤めている段階で売上を獲得していれば満足、一人前の仕事をしていれば満足という感覚では不足しています。自分がお客さんからいただいた代金から備品代や人件費、テナント料にいくら支払われるものなのかを探求する意識がサロンに勤めているうちに経営者としてのスキルを伸ばす土台になります。

フランチャイズを活用して経営スキルを磨く

店舗に勤め、大体のお金の流れを把握して初めて、開業が現実のものになります。ただし、オリジナリティのある経営をするために自分だけで、開業の準備をするのは避けましょう。いきなり自分だけの美容室として独立するためには、場所にもよりますが1000万円以上の費用が必要です。さらに、顧客を獲得し続けるノウハウや流行を分析する力もまだまだ不足している段階です。そのため、フランチャイズとして大手ブランドの訴求力を借りるようにしましょう。またしっかりとしたフランチャイズ選びさえできていれば、ロイヤリティを支払う代わりに経営ノウハウを身につけられるというメリットもあります。店舗の出店段取りなどにも精通しているため、初期費用を抑え、リスクを軽減した状態での開業が可能になります。

独立して自分だけの美容室を構える

フランチャイズとしての経営が形になってはじめて、自分だけの力で独立できます。自分だけの力で開業した場合はロイヤリティを支払う必要もなく、この段階になってようやく経営者としてのうまみを実感できます。また、もちろん収支の安定が大前提ではありますが、自分がやりたい美容室として特色のある経営も実現できるようになるでしょう。経営者として返済をしなければいけない、従業員を守らなければいけないなどのプレッシャーは変わらずあるものの、やりがいとして楽しめる充実感を実感できる段階になります。

まとめ

美容室の開業という言葉には、自分のカラーを好きなように表現した経営を行えるというイメージがありますが、現実はそこまで甘いものではありません。経済状態を背景として、美容室がおかれている環境や多くの方が店を畳むことを余儀なくされている現実にもしっかりと目を向ける必要があります。ただし、そういったリスクに向き合い、必要なスキルを理解し、美容師として勤めている段階から経営者目線をもっている方であれば、大きく成功する可能性もあります。ただ将来は自分だけの美容室を開業したいと漠然と考えるだけでなく、何年後にいくらの資金でフランチャイズとして出店するなどの具体的な計画をたてることが、成功への第一歩と言えるでしょう。

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