美容室を開業しようと将来の計画を立てて、店舗を運営していくために、必要となってくる資格があるのかどうか?あるのであれば、どのような資格が必要になってくるのかを、ご説明致します。美容室はシャンプーを日々行う場所ですし、切った髪の毛も毎日出るので、衛生的に管理しながら、清潔感がある美容室にしなければいけません。そのため資格が必要になってきますので、資格取得方法など具体的に解説致します。資格があれば、お客さんにも信頼されて、安心してご来店して頂けます。
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2人以上の美容室を開業するための資格「管理美容師」
「管理美容師」の資格は、2人以上の美容師が働く、美容室の店舗を開業して、経営していく場合に必要になってきます。何故この資格を持っている美容師を、常においておかなければいけないのかというと、美容室を衛生的に管理しなければいけないからです。美容師としてのキャリアが、3年間以上必要で、特定の講習会を修了した人でなければ、この資格を有することができません。
「管理美容師」の講習会は、各都道府県で行われています。独立して美容室を開設する際は、店舗を経営する経営者が、「管理美容師」の資格を持っているといいでしょう。受講するための手続きは、管理理容師・管理美容師資格認定講習会開催案内の、ホームページ又は郵送より、申し込むことができます。希望する講習会は、都道府県を選択できますので、生まれ故郷以外の県で働いている方でも、現在自分が働いている県で、受講することが可能です。
ホームページか郵送で、申し込みが完了した後、申込書類一式が郵送されてきます。募集人数は予定数を超えることもあり、そのような場合は抽選になります。抽選の場合は、申込書類一式または、エントリーされた講習会の受講が出来ない旨の通知の、どちらかが郵送されてきます。郵送されてこない場合は、お問い合わせをすれば、対応してもらえます。
申込書類一式の内容は、管理理容師・管理美容師資格認定講習会受講のご案内・受講申込書用紙・払込取扱票用紙・業務従事証明書用紙・受講者写真票用紙・受講申込書返信用封筒です。
受講日の1週間前頃になると、「受講者票」が送られてきます。講習会は3日間になりますが、公衆衛生4時間と、理・美容所の衛生管理14時間という内容です。全部の講習を受講して、講習の内容を習得していると判断されると、修了日に「修了証書」が交付されます。
美容室を開業するために美容師国家資格が必要
美容室を開業する前に美容師になる必要がありますが、国家資格を取得しないと、美容師になることができません。厚生労働大臣免許の資格になっていて、この資格を持っていないと、独立して美容室を開業することが難しいです。受験するにも資格が必要で、厚生労働大臣指定の、養成施設を卒業した人に限られています。又、養成施設の入所資格としては、高校を卒業した人になります。
美容師国家資格の受験に関しては、筆記試験と実技試験になっています。受験の費用は、筆記試験が12,500円で、実技試験も12,500円です。試験内容としましては、1.関係法規・制度、2.衛星管理、3.理容保険、4.理容の物理・化学、5.理容理論、6.実技です。厚生労働大臣指定の養成施設は、昼間・夜間それぞれ2年間、もしくは通信であれば3年間の学習が必要になっています。
美容室でシャンプーする人も美容師免許の資格が必要
美容室でシャンプーしている美容師さんを、アシスタントと言いますが、お客さんにシャンプーするにも、資格がないバイトなどは使うことができず、美容師免許の資格を取得している必要があります。
アシスタントだから、ヘアカット担当の美容師さんのフォロー役なので、資格が無いバイトとかパートなどを雇って、働いてもらえればいいという考えはマズいです。
美容室でシャンプー担当で働いている美容師さんは、アシスタントという役目になっています。スタイリストの人より、何か足りない技術があり、まだヘアカットを担当できない美容師さんなのです。
ですからアシスタントであっても、美容師免許の資格が必要になってきます。アシスタントは技術不足の面もありますが、お客さんにシャンプーしながら、コミュニケーション力を身に付ける意味もあり、シャンプーの仕事を任されています。
ヘアカットをするスタイリストか、シャンプーをするアシスタントか、どちらの仕事を与えるのかは、美容室の経営者などが決めていることがほとんどです。美容室によって、スタイリストとアシスタントの基準は違うようです。
アシスタントのポジションから昇格しますと、スタイリストとしてデビューすることができます。なので、現在就職して働いている美容室ではアシスタント担当でも、他の美容室に転職したら、スタイリストに昇格する場合もありますし、その逆のパターンもあります。アシスタントとしての期間は、スタイリストとしての技術があるのかにもよりますが、平均して2~5年間になっています。
美容室を開業するためにあるといい資格「コスメコンシェルジュ」
美容室を開業しても、飽和状態になっている状況で、競争が激しいので、他店との差別化をする必要があります。そこで、ヘアサロンの設備に加えて、メイクサロンとしての機能もある、美容室を開業する店舗も少なくありません。化粧をお客さんにするために、基本的に特別な資格は必要ありません。ですが何も技術が無い人に、お客さんはメイクを依頼してこないでしょう。
やはりメイクに関しても、資格があると強みになりますし、他店との差別化ができて、競争に勝てる店舗に育てていけます。おススメの資格としては、「コスメコンシェルジュ」の資格があります。
これはどのような資格なのかと言いますと、お客さんの肌悩みのタイプに合わせて、最適な化粧品を選ぶことができる、プロフェッショナルな資格です。
化粧品のパッケージなどに、書かれている成分表示を、正確に読むことができる人に、与えられる資格です。成分表示を理解しているということは、化粧品の特徴を詳しく分かっていることになります。
お客さんは自分の肌に悩みがあっても、なかなか最適な化粧品がどれなのか、選択するにも迷ってしまいます。そこでお客さんに最適な化粧品をご提案し、肌悩みを改善できるように導きます。基本的にはコスメの成分を、正確に理解している人ですが、ヘアケアの全成分の読み方も習得することができます。
美容室を開業する人が、「コスメコンシェルジュ」の資格を取得してもいいですし、難しいようであれば、資格を持っている人を雇うといいでしょう。
資格がなくても美容室を開業できるフランチャイズ経営
何も資格がないけど美容室を開業したい方や、今まで全く違う業界にいたので、美容師免許が無いけど、美容室を開業したい方には、フランチャイズ経営がおススメです。美容室事業を始めるには、専門的な資格が必要だと思われているようですが、実は資格がなくてもフランチャイズ経営であれば、美容室を開業することが可能です。
オーナーとして、美容室店舗を経営していけます。新規で美容室を開業するためには、ビジネスを展開する、エリアである商圏の分析が必要ですが、本部が分析してくれますし、物件の選定や営業代行のサポートが、しっかりしているので、資金があれば資格がなくても、すぐ始めることができます。お店の知名度も高いので、新規オープンでも比較的簡単に、集客することができます。
ビジネスを成功させるためには、お客さんがリピーターになってくれるかが、とても重要になってきますが、フランチャイズ経営の場合、リピート客もつくので、安定収入が見込めます。
開業した美容室を、地域の顔になる店舗に、育てていける可能性があります。経営者に資格が無いことが少し不安でも、資格取得者を雇う必要があるので、お客さんの信頼を得られる美容室を、経営していくことができるでしょう。
フランチャイズには入らず、美容室を開業したい場合でも、経営者の仕事のみを行い、実務の部分は資格を持っている人に任せれば、美容室を経営していくことができます。
まとめ
お客さんの髪の毛をシャンプーしたり、カットしたりするには、やはり資格が必要になります。資格を持っていないと、美容師として働くことができません。美容室は店舗が多く、5人以内の小さな美容室も少なくありません。他店と差別化するには、ヘアカット以外にメイクの提案などできると、お店の強みになり集客に役立ちます。美容室の経営者の仕事のみ行い、お店での仕事は資格がある人にお任せすれば、美容師としての資格がなくても開業が可能です。